オリンパスの古い顕微鏡
【1920年の「誉号」】
オリンパスの M&KATERA型の古い顕微鏡。箱の修理が終わりましたので、本体をクリーニングします。鏡体の微動装置支持部は「パンタグラフ型」です。。1920年発売の「誉号」。 部品はほとんどが真鍮製。脚は鋳物。向かって右は、1895年のライツ製。ほぼ同じ構造。鏡筒の長さは固定。オリンパス製の鏡筒の方が長い。
【オリンパスの古い顕微鏡】
オリンパスの古い顕微鏡。。真鍮の部分は、銅色になっていましたので、磨き上げました。錆ついていて回らないネジは、無理には外さないで、分解は最低限にしました。接眼レンズのゴミが少し残っていますが、後で清掃し直します。鏡筒の調整ノブは、左にも右にも付けられますので、敢えて左利きの私用にしました。製品は、右側です。写真を撮ってみました。やはり、ピント合わせは、粗動調整ノブだけでは無理がありますね。
【「昭和号GK」昭和7年】
オリンパス(高千穂製作所)」の古い顕微鏡。「昭和号GK」です。昭和7年製。対物レンズ3個装着できますが、もともと対物レンズ2個、接眼レンズ2個で使われていたようです。
【グリノー式双眼顕微鏡。昭和17年】
高千穂光学工業(オリンパス)製のグリノー式双眼顕微鏡。昭和17年製。基台が2個あって、実体顕微鏡としても使えます。実体顕微鏡用の脚が壊れていましたので、修理しました。 この機種にも、XA型と同じように、「ハンドレスト」が付いていました。「解剖顕微鏡」として使う場合には、透過光観察用の「絞り付き板」(前に置いてある黒い部品)を付属の「ガラス板」と交換して使用したようですね。オリンパス社のHP(https://www.olympus.co.jp/technology/museum/micro/1933/)によると、XA型が「昭和8年発売」で、この装置は「昭和17年納品」。でも、対物レンズはXA型の方が「モダン」な感じがします。
【「富士号」発売の前後の製品】
オリンパスの「古い顕微鏡」。「富士号」発売の前後の製品でしょうね。「富士号」はアッベのコンデンサを持っていて、「傘型」の微動装置です。この製品は、回転式の粗動・微動装置、対物レンズは1個、絞りは旧式の回転切替式。いろんなバリエーションがあったんでしょうね。 「工場が操業を開始した大正9年(1920年)の顕微鏡ラインアップは、次の7機種。旭号(医科、養蚕用)、誉号(養蚕、中小学校用)、大和A号(医科、養蚕用)、大和B号(医科、養蚕用)、富士号(医科専用)、平和号(医科専用)、勝利号(医科専用)。」(オリンパスHP「富士号」の説明文より引用)。
【オリンパスとカルニュー】
この時期の、このタイプの「古い顕微鏡」、オリンパスとカルニューはほぼ同じです。パーツ、脚の鋳型、箱は少しだけ異なっていますが.....。
【2台の古いオリンパス】
以前入手したオリンパスの「古い顕微鏡」は、ケースなどが無かったので、新たに入手しました(向かって左側)。シリアル番号が一桁小さいので、こちらの方が古いようです。基本的な構造には違いはありませんが、鏡筒を上下させるギアが小さいので動きが良くありません。少しずつ改良されていたんですね。
【1920年の「富士号」】
オリンパスの「古い顕微鏡」。対物レンズが1個不足。シリアル番号「555」がいい感じですね。部品箱に入っていた付属品は、あまり「古く」ありません。「スンプ標本の作り方」の解説書と(紙製)標本の支持板。「スンプ研究所」発行。乾燥した染色液(フクシンとメチレンブルー)。おそらく、木箱は別物でしょうね。「保管用」に使いましょう。この顕微鏡は、1920年発売の「富士号」です
【「昭和号」(1927年〜)】
オリンパスの古い顕微鏡。「昭和号」(1927年〜)だと思われます。鏡筒の部分を磨きました。真鍮を見ると磨きたくなる「癖」がついたようです。